丸の内を夜半にかけめぐるOL三人衆

実体験レポ

「ハァッハァッハ…ァッ」

ヒールでオフィス街を全力疾走するハメになるとは。そんで華奢な靴ってなんて走りづらいんだ!

(くそっヒール部分が消耗しちゃう。)

時刻はもうすぐ22時、OL三人丸の内の地下を今全力疾走で走り抜けている。

そもそも、なんでこんな事になったかというと…。

 

有楽町で平日会社帰り7時半開始の男女3対3の合コン、思えば序盤から少し嫌な予感はしていた。

まずは自己紹介からのお決まりの質問でスタートしたのだけれど

「休日とかは何されているんですか?」

【メンズ】「えーっと、テレビ見たり、あ!今何か続けてみてる番組とかある?なんか最近面白い番組ってないよね、昔は録画予約とか必須だったのに全然そんなのないし、あ、でもあれだけは割と見てるかな、ええーーっと、あ!そういえば昨日…」

んー長いっ、そんであたいの質問の答え、じぇんじぇん欲してないヤン

「お仕事はー…」

【メンズ】「いやちゃんと働いてますよぅ?働いてないように見えるかなぁ、ハハッ。ラフな格好してるからかな?いいでしょコレ、似合ってるでしょ。今日も会社行こうかなどうしようかなぁって悩んでー…あでも!ちゃんと行った行った、心配しないでー?大丈夫だからぁ」

うーん、こりゃ会話に努力いる系?…かな。なにしろこっちの質問最後まで聞いてすりゃいないヤンヤン、ヤヤヤヤン。

それでも、ただ緊張して上がってしまっているだけで、良い人の可能性もあるから!

と、忍耐モードをむりくりONして(僅かに残った希望を胸に)一生懸命話を聞いていた。

が、やはりそれが1時間を優に越えてくると

はぁぁ、やっぱりしんどい…。グローブを構える前にジョンジョン100本ノックされている感覚。うう、今日の会も修行だったか。あぁはよ帰りたい。

(ぁぁ、いや!!というより今夜は金曜せっかくだ女の子だけで飲みなおしたい!!)

どうやら先ほどから全く同じ考えだった女子チーム、気が付けば無言のアイコンタクトのうちで二次会無し一択決定☆し、何ならうんうんと頷きあい…

【メンズ】「次回はどこで飲みます?というか、このあとどこで飲み直します?」の問いに

「明日早いので今日はこれで、すみません」

(なんで勝手に二次会開催決定しとんねん)失礼にならないように丁寧に頭を下げる。

ここまでは合コンでよくある展開、今回はたまたま女子が乗り気でなかったパターンだけれども

もちろんその逆男子から結構ですパターンだって勿論ある。

男女どっちもいいね!は貴重なレアケース。

お互い貴重な時間、ダメなときには潔く撤退するのが大人の暗黙のルールのはず。

なので、ここから先は予想と違った展開に

【メンズ】「あぁ、30分くらいなら大丈夫だよ!」

えっという間もなく携帯で次の場所を検索し始めた。いや、3人がかりで。

「30分だとオーダーして待っているうちに過ぎちゃうんで、ごめんなさい」

【メンズ】「大丈夫!大丈夫!!飲み物だけ注文すればいいじゃん」ワハハハハ←メンズ衆のみ

(あかん、話が通じない、帰りたいオーラ全開にしとるのに全く感知されとらん、いや、わざとか?)

女子達は素早くコートを小脇に抱えるとにこやかに

「ありがとうございました、それでは」「失礼します!」「寒いのでお気をつけて」

サササと店を後にした。

が!!!トコトコついてくる。そう、メンズらが(あ、歌が頭に流れてまいりました)

♪ところが、くまさんが(メンズが)、あとから、ついてくる!!!♪

トコトコ、トーコートコトー、トコトコ、トーコートーコートーって歌ってる場合ではない。

【メンズ】「あー、いい感じの飲み屋ありますよ?入りましょー」

とか、「何線ですか?途中まで一緒に帰りましょうよ」「ほら、スタバなら今すぐ飲めますよ」

(なんか、全体的に距離感が近い)

経験上、ここで少しでも返事をするとつかまる可能性が上がってしまう事が分かっているので、必死に女子だけで会話している風を装う

そして!都会の醍醐味(?)地下の迷宮に逃げ込む、ゼェハァ。

もうここらへんで何なら競歩からちょっとした駆け足になっていた。

ここまではっきり意思表示をしているのに、くまさん、もといメンズ陣は執拗に追いかけてくる。

こうなると(そんなに私たちと飲みたがってくれるなんて有難いの境地を越えて、大丈夫かな、変な人達と関わってしまったかな?と怖くすらなってくる)

地下には洋服屋さんや雑貨店もあるのでその中でチョイチョイ身を隠しながら、外をそっと伺う。

いる。

なんで???(ひーーーっ)

そして、ヒールを履いたまま丸の内をかけ抜ける事に。

その後、約1時間かけて巻き、女子だけで別の駅に移動して飲み直せた訳なんだけれども

引き際の大切さを実感したわけです。自分らも素敵なメンズと知り合ってあえなく袖にされることがあったとしても

引き際はわきまえていこうと、怖い思いをさせちゃなんないと、強く思って乾杯をした夜でした。

縁は繋がるときには何をしても繋がるもの

・相手の話を聞かず自分語りの多い人は一旦様子見、安易に連絡先を教えるのは厳禁

 

 

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